認知症の介護のために 知っておきたい大切なこと パーソンセンタードケア入門

2007.06.21
認知症の介護のために 知っておきたい大切なこと パーソンセンタードケア入門

著者:トム・キットウッド/キャスリーン・ブレディン
監訳:高橋誠一
訳:寺田真理子
出版社名:筒井書房
発行年日:2005年11月
価格:\1,575
ISBN:4-88720-496-5

認知症は苦しい。そんな介護者からの声ばかりが強調されていた昨今ですが、認知症の人を一人の人間として向き合う姿勢の大切さを謳う新しい風が今、吹き始めています。

「パーソンドケア」。イギリスからスタートし、欧米に広まり、今、日本でも注目されている介護の新しい考え方です。パーソンドケアとは、「その人らしさ、人格を尊重し、認知症の人を、個人として、人間として見ること」です。医学的には認知症と診断されても、人間としての性格、ライフスタイル、嗜好、趣味などを理解して、一個人として扱い、ケアを行っていくという流れです。「この人たちはどうせわからない」という認知症患者に対する従来の考え方から脱却し、同じ人間として対等に向き合う重要性を唱えています。

相手を理解し、その人らしさを尊重した介護が新しい形の認知症との向き合い方です。パーソンドケアによる介護の解説だけでなく、ふと癒されるイラストにも注目の一冊です。

(目次)
第1章 「認知症」にとらわれずに「その人」を理解することから始めよう
第2章 ひとくくりにしないで! 一人ひとりがかけがえのない存在です
第3章 認知症のあんなとき、こんなとき...介護者はどうすればいいの?
第4章 大切なのは仲間がいてくれること、そしてふれあいがあること
第5章 人生にもっとスパイスを!
第6章 居心地のいい場所をつくるためのヒント
第7章 徘徊やおもらし、攻撃...認知症の「困った!」にどう対応すればいいの?
第8章 薬とはどうつき合えばいいの?
第9章 その人に合ったケアを計画しよう!
第10章 施設に入るときに気をつけてほしいこと
第11章 わたしたちが望める最善のこと~「12の希望のしるし」~
第12章 権利についてもっと知ろう
第13章 よいケアをしていくために、介護者は自分のことにも目を向けよう
第14章 さいごのお別れをしたあとは...
第15章 これからの介護者のために...よいケアって何だろう?
資料1 認知症の介護についての情報を得られるサイト
資料2 認知症をもっと理解するための参考文献―もっと知りたい人のために

看護ネット事務局

看護コミュニティ

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