救命センター部長ファイル

2010.06.21
救命センター部長ファイル

著者:浜辺祐一
出版社名:集英社
発行年日:2008年06月
価格:\450
ISBN:978-4-08-746307-1

著者は、都立墨東病院の救命救急センターの部長。救命センターシリーズの第4作目となる本書も前作までと同様に、実際の現場の生の声なので、とても迫力があります。患者を救うべく24時間体制の緊迫した医療現場は恐怖をも感じますが、ここで繰り広げられる人間模様をもとに描くドラマはまさに胸に迫ります。現場からのレポートという形で医療現場を紹介しているので、一般の人にも入りやすい内容です。

医療の進歩によって命を扱う現場は、様々な決断が必要となっています。場合によっては植物状態にしてしまう事も、90歳を超えたご老体に負担をかけてしまう事も、家族にも複雑な思いを与える事も。それぞれの立場で悩む医師を含む現場スタッフは自問自答を繰り返していますが、100%正しい答えなんて存在しないのです。
救命医療センターは日常とはかけ離れた厳しい現場だと実感させられます。自分たちの判断が時には個人だけでなく家族や社会全体に波紋を広げる可能性もある緊迫した状況が続きます。

「患者の立場にたった医療を」という声が多い中、最近やっと医療現場の厳しい状況が語られはじめています。

患者と医師、看護の全てが一体となって、はじめて真の医療と呼べるはずなのに、それぞれの言い分がそれぞれの立場で訴えられていてはひとつにまとまらないのではないでしょうか。
厳しい医療現場をきちんと把握できる内容のものは少ないので、このシリーズは貴重な資料ともいえます。救命センターで働く医師が描く、救急救命医療の現場での死と生、医療と人間の戦い。ドキュメント番組やドラマで観るようなヒーロー性扱うものではない救命センターの本当の姿です。

[目次]
救命センターからの手紙、再び
春愁
疑念
納得
逡巡
錯誤

看護ネット事務局

看護コミュニティ

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