子どもの未来を支える小児看護

「子どもたちの前には、未来が広がっている。」大学3年生のときの実習での子どもたちとのかかわりの中で強くそう感じ、子どもたちに関わる小児看護の道に進もうと決めました。この実習の前までは、むしろ子どもとの関わりが得意ではありませんでしたので、高校時代の恩師に「小児科の看護師になりました」と報告したところ、「え!」と驚かれてしまったほどでした。あれから約15年間、大学病院や訪問看護ステーション、大学院、大学・大学院の教員...と、場は変わりましたが、ほぼ途切れることなく小児看護に関われていることを、とても有難く思っています。

 私が、大学卒業後に初めて就職した大学病院の小児科では、多くの子どもたちと家族に出会いました。様々な疾患をもつ子どもたちがいる病院でしたので、無我夢中で知識を蓄えつつ、毎日懸命に働いていました。少しずつ業務に慣れ始めた2年目の頃に、医療的ケアが必要な状態で退院するお子様を受け持つことになりました。人工呼吸器・在宅酸素・経管栄養などの医療的ケアを、ご両親が確実に習得してから自宅に帰れるように、ご家族と相談しながら準備を進めました。そして、ついに退院の日を迎えて自宅での生活をスタートさせたお子様とご家族を、ほっと安心して見送ったことをおぼえています。そのしばらく後に、外来で、そのお子様とご家族と会う機会がありました。とても楽しそうに生活されていらっしゃいましたが、「毎日休みなく医療的ケアを行うことはとても大変です。」と、お母様がお話されていました。その言葉を聞いたときに、退院後に続く生活を、子どもと家族の生涯に渡って援助するためには、家族看護の視点を外すことはできないと感じました。そのため、大学院に進学して家族看護を学び、それ以来、医療的ケアが必要な子どもや、障がいをもつ子どもを中心に、子どもたちとそのご家族に、看護師としてどのように関わっていったらいいのかについて、考え続けています。

小児看護は、未来の成人への看護でもあると思います。その人の小児期を支えることで、その人の未来も含めて看護ができるような小児看護について、まだまだ道半ばですが、今後も考え続けていきたいと思います。

看護コミュニティ

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