第3話 治療編

2015.03.17

路男、点滴を受ける ―自分の治療について知りたいとき―

診療後、路男さんには医師から、吸入を行うように指示がでました。

山田路男さん、それではこれから吸入を始めますね。
この吸入には気管支を広げる薬が入っています。
ところでおかあさん、診察でわからなかったことや、何かききたいことはありませんか?

(うーん、そうだなあ... すぐには思いつかないけど...)
あ、そうだ。この吸入はどのくらいで効いてくるのですか?

そうですね。個人差がありますが、早ければ○分くらいすれば効いてきます。

(そろそろ落ち着いてきたみたいね。)
いったんそばを離れますが、何かあればいつでも呼んで下さいね。

<解説>

看護師は医師の処方に基づいて、薬や点滴の準備をします。また、その際に患者さんが医師からの説明や治療についてわからなかったことがなかったかどうか、などを確認し、必要があれば改めて説明します。

診察中は、すぐに思いつかなかったり、症状がつらかったりして、質問できないこともありますね。 診察が終わった後などでも、治療内容について確認したいことなどがあれば、曖昧なままにしないで、看護師に声をかけてみて下さいね。

しばらくして

山田路男さん、気分はどうですか?

はい、大丈夫です。

それでは胸の音をまた聞かせて下さいね...
フムフム...
胸の音はずいぶん良くなってきていますね。
息するのは、楽になってきましたか?

うん。

大分良くなってきたみたいね。
吸入中も看護師さんが様子を見に来てくれるので安心ね。
症状がこれで落ち着けば、家に帰れそうね。

最近の外来看護について

医療の進歩や社会の変化とともに、最近ではこれまで入院しなければならなかった治療が、外来で行われるようになってきました。
例)外来点滴センターなどでの抗がん剤治療など
また、自宅での療養や病気とともに生活していく患者さんやご家族を支援するために、看護相談室や看護外来を設けたり、より専門的な相談を受け付けることができる看護師による外来もできています。
例)WOC看護外来、ストーマケア外来、スキンケア看護外来、在宅酸素外来(HOT外来)、糖尿病ケア外来、緩和ケア外来など
専門看護師や、認定看護師*を含めた、専門的知識を持った看護師が、こうして外来で活躍しています。
*専門看護師・認定看護師については第1章第6話を参照。

治療についてお分かりいただけたでしょうか。

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