看護の道に進んだ理由

高橋 恵子
  • 2006/01
  • 看護師:高橋 恵子

看護師になると、必ず、「なぜ、看護師になろうと思ったの?」と、一度は誰かに投げかけられる質問である。私も、看護の道に進み、看護学生や知人など時々、この質問を投げかけられる。そして、きまって「さて、どうして自分はこの看護の道に進んだのだろうか・・・」と、いつも返事に困り、考え込んでしまう。中学・高校時代、よく貧血で倒れては保健室に運ばれ、クラスメートから「お前は保健委員だけはなるな。お前が倒れたときに付き添う人がいなくなるだろう」と言われ、常にお世話される側の私であった。おそらく、中学・高校時代の友人たちは、そんな私が看護の道に進むとは思っていなかったと思う。また、私自身も、受験直前まで看護の道に進もうなど、考えたことすらなかったのが事実である。

では、そんな私が、どうして看護の道に進んだのか。思い起こすと、そのきっかけは、高校3年生の進路に悩んでいた秋頃(遅いかもしれないが)に幸運にも虫垂炎で入院し、近所の病院以外で働く看護師の仕事をみる機会があったからだと思う。高校時代まで、失礼ながら看護師は受付や医師の簡単な手伝いぐらいの楽な仕事と思っていた。そのギャップからか、入院中に看護師の働きをみて、看護の奥深さとやりがい、そしてどこか魅力を感じ、もう少しこの世界をのぞいてみたいと思ったわけである。それが、おそらく私が看護の道を進むことを決めた理由だったのかもしれない。

あれから、もうすぐ20年近くが経とうとしている。何気ない魅力にひきつけられ進んできた看護の道。実際、看護師として医療現場で働き始めた頃は、死に直面した患者・家族を前にうろたえながら援助を行い、想像以上の看護の大変さ、厳しさに驚き、自分がこの道でやっていけるのか悩むことが多かった。しかし、それ以上に、病気よって不安・葛藤を抱えた患者・家族に出会い、少しでも患者・家族が安心し、自分らしい生活が送れるような看護をしたいという思いが強くなっていった。そして、看護の魅力にさらにはまってしまった。今は、看護師として働き始めた頃と比べると、看護職者として、人としても少しだけ成長し、私に出来ることも徐々に増えてきたように思う。これからも、細々ではあるが、患者・家族が安心して、そして自分らしい生活が送れるような看護を私なりに提供していきたいと思っている。

高校時代の入院体験を機に、何気ない看護の魅力にひきつけられ進んだ看護の道であったが、まんまとこの道にはまってしまったようである。もし、今、看護の道への選択に悩んでいる方がいれば、ぜひ、この道に飛び込んでみてはどうでしょうか。そして、看護の魅力に一緒に触れてみませんか。

●研究ページ
・日本型がん看護 がんサバイバーの身体的活力の回復をめざすプログラムの開発
・こころのケア

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