血液（けつえき)について
体の中の血液は体重（たいじゅう)の1/13（体重30kgの人で、約（やく)２リットルくらい）で、骨髄（こつづい)という場所（ばしょ)で作られています。
血液は私たちが生きるためのエネルギーのもととなる酸素（さんそ)や栄養分（えいようぶん)を血管（けっかん)というホースを通（とお)って、体中（からだじゅう)に運（はこ)びます。（血管：「心臓について」で説明（せつめい)）
そのほかにも細菌（さいきん)を退治（たいじ)したり、体温（たいおん)を調節（ちょうせつ)するなど大切（たいせつ)な働（はたらき)きもしています。
血液の中には血漿（けっしょう)という液体成分（えきたいせいぶん)と、赤血球（せっけっきゅう)・白血球（はっけっきゅう)・血小板（けっしょうばん)という細胞成分（さいぼうせいぶん)があります。
血漿（けっしょう)は栄養分（えいようぶん)やホルモンなどを運（はこ)びます。
赤血球は赤い色をしていて、からだ中の細胞に酸素を運び、かわりに二酸化炭素（にさんかたんそ)を集（あつ)めてきます。
白血球は体の中に入ってきた細菌などを退治しています。
血小板は血が出たときに、どんどん血が流れ出てしまわないように血を固（かた)める働（はたら)きをしています。

心臓（しんぞう)について
心臓は胸（むね)のまん中より少し左側（ひだりがわ)にあって、その人の握（にぎ)りこぶしくらいの大きさです。
心臓には4つのお部屋（へや)があります。
（1） 肺（はい)から戻（もど)ってきた血液が入るお部屋（左心房（さしんぼう)）
（2） 体中へ血液を送（おく)り出すお部屋（左心室（さしんしつ)）
（3） 体中から戻ってきた血液が入るお部屋（右心房（うしんぼう)）
（4） 肺へ血液を送り出すお部屋（右心室（うしんしつ)）
それぞれのお部屋の出口には「弁（べん)」と呼（よ)ばれるドアがついていて、血液が戻ってしまわないようになっています。
心臓は特別（とくべつ)な筋肉（きんにく)でできていて、膨（ふく)らんだり縮（ちぢ)んだりを繰（く)り返（かえ)しています。それがポンプとなり押（お)し出された血液は血管（けっかん)を通って、体中をまわっていきます。
血管は、心臓の4つのお部屋とつながっていて血液が出て行くときに通る血管を「動脈（どうみゃく)」、出て行った血液が心臓に戻るとき通る血管を「静脈（じょうみゃく)」といいます。
そして動脈と静脈をつなぐ細（ほそ)い「毛細血管（もうさいけっかん)」があります。
心臓から出た血液は動脈を通って体中に運（はこ)ばれ、毛細血管で酸素（さんそ)や栄養（えいよう)を細胞（さいぼう)に渡（わた)します。
二酸化炭素（にさんかたんそ)やいらなくなった成分（せいぶん)は静脈の中の血液に流れこみ、心臓へと戻ってきます。戻る途中（とちゅう)では、肝臓（かんぞう)から食べたものから作られる栄養分（えいようぶん)も受（う)け取（と)ります。
こうして戻ってきた血液はいったん心臓に入り、また肺へと送り出されていきます。肺には息（いき)をして吸（す)い込（こ)んだ酸素がたくさんありますから、体中から集めた二酸化炭素と肺の中の酸素を交換（こうかん)して心臓へ帰（かえ)ってきます。
そしてまた、体中の細胞に酸素や栄養分を送り届けるために押し出されていくのです。