ナース1年目のみなさんへ

2012.06.20
佐藤 繭子
  • 2012/06
  • 看護師:佐藤 繭子

看護師1年目のみなさん。4月からふた月が経ちましたが、日々の生活はどうですか。
夜勤も入ってきて病棟の流れが分かってきた頃でしょうか。
私は今春から看護師2年目になりました。自分より病棟に慣れていない1年生を見て初めて、少しは仕事に慣れたのだと感じる日々です。

1年目の最初の2-3ヶ月を振り返ってみると、毎日仕事をしているのに分からないことは山積みで、夜勤に自分の身体が対応できるのだろうかと不安だったり、毎日顔を変える病棟で昨日できたことができなかったり、間違いたくないのにインシデントを起こしてしまったり、「あっ!あれやってない!」と自宅にいながら夜中に目が覚めたことは何度もあったなと思い出します。時間に追われ業務をこなすだけで精一杯の毎日に、看護師の仕事って何だろう、私はこういうことをするために今まで勉強してきたのかと悲しくなったり、仕事が楽しいと感じる時はくるのだろうかと先が見えない時もありました。
そして、病院では回復して退院される方もいますが、ターミナル期や急変を経て亡くなる方もいます。看護師という仕事は患者さんの一番側にいるために、患者さん(や家族)のつらさや治療の苦しさの訴えをダイレクトに受けることもあります。技術面以前に、患者さんや家族にどう対応するか、どう声を掛けるか、つい最近まで学生だった身としては荷が重過ぎると感じたこともありました。

一方で人の愛や温かさに触れたり、患者さんの人生の一部分を一番近くで共有できたことは忘れられない経験です。また、「シャンプーしてもらって生き返ったよ!」「今日も佐藤さんが担当でうれしいよ」と言われたり、面会に来ていた家族と笑顔で話せたり、人との関わりの中でそんな日常的な小さな幸せによく励まされました。先輩のように看護できなくても、小さな達成感や喜びを見つけると今日もがんばろうという気持ちになりました。

仕事に慣れない時期には、周りにいてくれる人たちが何より支えになると思います。病棟で同期の姿を見かけるのは大きな励ましになり、安心します。大事にして下さいね。分からないことや困ったこと、不安なことは先輩に相談しましょう。4年間思いを共にした仲間は、職場や進む道が違っても刺激し合う仲間に変わりありません。帰る度に温かく迎えてくれる家族にも感謝です。つらくなる時期やポイントは人それぞれだと思います。自分は看護師に向いていないと思ったり、仕事を辞めたくなるくらいつらい時もあるかもしれません。でも周りを見渡せば、支えてくれる人は必ずいます。同期や先輩、友達・家族などに共有し、大いに味方になってもらいましょう。あとはよく言われることと思いますが、自分なりの楽しみを持っておくのも大事だと思います。

看護師になるために頑張ってこられたみなさん。なるのも大変なのになってからも大変。それでもやっぱり看護って楽しいな、だから私はこの仕事を選んだのだ、と思えるような経験と出会いがありますように心から祈っています。自分を大切に、たまに一息入れながら、一緒に素敵なナースを目指していきましょう!

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