木立 玲子:著
出版社:集英社
発行年月日:2004年1月
税込:¥600
ISBN:4-086-50053-1
この本は、パリで活動しているジャーナリストである作者が、乳がんと診断され、乳房摘出手術など、パリでがん治療を受けた体験記です。
\まずは、乳がん治療先進国と言われているパリと日本の医療の現場の違いに驚かされます。例えば、医師の顔色を伺わずにセカンドオピニオンに診てもらう、医療情報は患者に属し、自分の手元でデータを管理する、乳房再建術は健康保険から100%払い戻しされる、化学治療が進んで髪の毛が抜け、肌が乾燥し、爪が凸凹してきたことを看護師に相談すると、エステを勧められ、その予約を看護師がしてくれる、など。患者の生活の質(クオリティ・オブ・ライフ)を尊重して治療を受けられる環境がどれほど大切なものかが分かります。
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また、仲間たちに支えられながら、がんと闘う作者の前向きな姿に元気づけられます。
<目次>
第1章 人生はいつ、どこで、ぷつんと切れるかわからない(パリで乳がん手術を受ける/温存療法は可能か?/ミッシェルの教訓 ほか)
第2章 「病気は人生の一部ではあっても、死の一部ではないのよ」―ジュリエット・グレコ(背中に強い痛み/骨転移で錠剤治療/クオリティ・オブ・ライフとは ほか)
第3章 治りたかったら、良い子になってはいけない(パリ症候群/カルチャーショック/日本女性よ、良い子になるな ほか)
看護ネット事務局