著者:上野直人
出版社名:講談社
発行年日:2006年7月
価格:\800(税別)
ISBN:4-06-272388-3
突然、思いもしなかった病に自分の身体が蝕まれていることを知った。そんなときあなたはなにを思うでしょうか?
多くの人はきっと、振り払うことのできない不安にさいなまれます。
精神的にも追い詰められる中、病を治すため、医者が説明する治療法を理解し、意思決定をしていかなければなりません。しかし、医療従事者に比べ、病に対する知識は圧倒的に乏しく、医者の言うとおりにするだけの「おまかせ医療」という受身の姿勢に陥りがちです。
本書籍の著者が提唱するのは「患者を含めたチーム医療」。
患者としてどのように考え、行動していけば、より満足のいく医療を受けることができるのか、ということについて分かりやすく書かれています。
先述の「おまかせ医療」という受身の姿勢ではなく、医者や看護師に遠慮をせずに、自分の病気について解らないことを相談していくことで、自分自身が自分の病気を「治療していく」という主体性のあるスタンスを得ることができ、そのスタンスで医療に参加していくことが自分にとってより満足のいく医療へと結びついていくことが説明されています。
自分の病気について解らないことを看護師さんやお医者さんに相談することによって、そこにコミュニケーションが生まれ、さらに医療従事者にとっても、よりあなたの病気を理解し、そしてあなた自身をより理解してくれることと思います。
お薦めな一冊です。是非読んでみてください。
(目次)
序 章 真のチーム医療ががん患者を救う
第一章 がんになっても、あせらない
第二章 コミュニケーションは真剣勝負で
第三章 患者の質問力が医療者を育てる
第四章 あなたにとって最高の医療とは
第五章 自分らしく行きぬくために
附 章 患者が見た全米ナンバーワンの病院
看護ネット事務局