著者:遙 洋子
出版社名:筑摩書房
発行年日:2006年09月
価格:\651
ISBN:978-4480422644
介護と仕事と恋愛。この状況に立たされたとき、あなたはどのように振る舞い、行動するでしょうか?
精神的につらいとき、人からの言葉、ヘッドホンから流れてくる言葉、書籍の言葉にハッとし、救われた経験はないでしょうか?
正解のない介護に、誰しもが不安を感じるときは多々あると思います。介護に苦しむ方もいらっしゃいます。
仕事・恋愛を諦めて介護に専念しますか?
仕事・恋愛を諦めず、すべてを同時進行させようとしますか?
主人公は女優。NYでパイロットの卵である男性と出会い、恋をした。
主人公の高齢の父が自分とその男との結婚を認めてくれたと思えば、結婚式当日、結婚を認めたことを忘れている。父のボケが始まったのだ。
ウンコとオムツ。その間をぬって続く仕事とデート。
著者はこのような状況の中、決して美辞麗句を並べるのではなく、自分の心内にあるいくつもの様々な本音の中で揺れ動き、突っ走り、悩み、悪態をつき、逃げ、絶叫しながら、というありのままの自分を描いています。
介護には一筋縄にはいかない、叫びたいような悩みがたくさんあります。
本書は、読者を笑わせつつ、いつのまにか涙へと引き込みつつ、そんな介護にまつわる多くの悩みを代弁してくれています。
本書を読み終わったのち、あなたは介護と仕事と恋愛、あなたはどのような行動をするでしょうか?
◇目次◇
恋と痴呆は突然に/ロバートがただしになった日/ゴルチェをウンコが駄目にする/玉造とEAST VILLAGE/サバイバルの掟/ただしの会社の差別と平等/肉食獣とオカマの接近遭遇/最大の不幸はそのとき起こった/それでも結納は進む/お妾さんと喋った日/デート中毒―汝、我を罵りたまえ/なんでリハビリやんの?/ゴキブリほどの正義を抱いて/オムツという宇宙をさまよえば/「もうあかん」が言える関係/リングから下りたボクサーよ、その痛みを称えよ/踊る・踊る・踊る輪舞/死亡通知/それぞれの修羅/恋は介護と共に去りぬ/選択―父の墓の前で
看護ネット事務局