おばあちゃんが、ぼけた。

2008.03.21
おばあちゃんが、ぼけた。

よりみちパン!セ 25
著者:村瀬 孝生
出版社名:理論社
発行年日:2007年2月
価格:\1,260
ISBN:978-4-652-07825-9

高齢化社会の中、多くのお年寄りたちが老人施設、病院などでその最期を迎えています。この本では、お年寄りたちが住みなれた場所で、より自然に生活を送らせてあげたい、そんな想いをもった著者が始めた「宅老所よりあい」での毎日が描かれています。

  著者の村瀬孝生さんは、特別養護老人ホームに8年務めた後、この「宅老所よりあい」を始めました。認知症のお年寄りたちの言動は不可解なことばかり。でも、朝から晩まで一緒に過ごすことで見えてくる彼らの表情、想いがそこにはあります。

巻末に書かれている谷川俊太郎さんの言葉が響きます。

「この世には「意味」で割り切れない『存在』があるし、
役に立つ立たないとうことだけで
人を判断することはできません。
人と人とが通じ合うのに言葉だけが大事なのではなく、
言葉によらないスキンシップもおとらず大切だし、
固まりすぎた秩序を
もう一度混沌に戻すことを恐れる必要もないということも
考えるようになりました。」

ぼけることも人間としての一部として捉え、受け入れていくことも大切なのかもしれない、そんな風に感じる1冊です。

看護ネット事務局

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