認知症の介護のために知っておきたい大切なこと
―パーソンセンタードケア入門―

2010.07.21
認知症の介護のために知っておきたい大切なこと<br />―パーソンセンタードケア入門―

著者:トム・キットウッド、キャスリーン・ブレディン
翻訳:高橋 誠一、寺田 真理子
出版社名:筒井書房
発行年日:2005年11月
価格:\1,575
ISBN:4-88720-496-5 C3036

本書は、「パーソンセンタードケア(その人を中心としたケア)」の考え方と実践方法について日本で初めて書かれたものです。
「パーソン・センタード・ケア」とは、認知症をもつ人を一人の"人"として尊重し、その人の視点や立場に立って理解し、ケアを行おうとする認知症ケアの考え方ですが、この考え方を提唱した英国の故トム・キットウッドは、当時の業務中心のケアに対して、人中心のケアの重要性を主張し、世界的に大きな影響を与えました。

認知症をケアする上で重要な、一人の人として無条件に尊重されることを中心として、共にあること、くつろぎ、自分らしさ、結びつき、たずさわり等、それらをそれらを優しく暖かい挿絵で表しています。実際に認知症の介護をしている方にとっては、直面している現実に苦労が多いのですが、人が人と関わる時の原点、暖かい愛と優しさを再確認させてくれる本書で現実を前向きに捉えて欲しいと思います。
ケアに携わる方だけでなく、すべての人間関係、特に教育や保育の場でも役に立つ一冊です。

[目次]
第1章 「認知症」にとらわれずに「その人」を理解することから始めよう
第2章 ひとくくりにしないで!一人ひとりがかけがえのない存在です
第3章 認知症のあんなとき、こんなとき...介護者はどうすればいいの?
第4章 大切なのは仲間がいてくれること、そしてふれあいがあること
第5章 人生にもっとスパイスを!
第6章 居心地のいい場所をつくるためのヒント
第7章 徘徊やおもらし、攻撃...認知症の「困った!」にどう対応すればいいの?
第8章 薬とはどう付き合えばいいの?
第9章 その人に合ったケアを計画しよう!
第10章 私設施設に入るときに気をつけてほしいこと
第11章 わたしたちが望める最善のこと-12の希望のしるし


※パーソン・センタード・ケアをケア現場で実践するために、認知症ケアマッピング(DCM)というツールが開発されています。認知症介護研究・研修大府センターとシルバー総合研究所が協力して、年に数回、DCM講習会を開催しています。

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