著:チェマ エラス
イラスト:ロサ オスナ
翻訳:福原 麻希
出版社名:童話屋
発行年日:2007年06月
価格:\1,575
ISBN:978-488747072
日常的な会話の中で常に相手をほめる欧米人と比べると、日本人は、ほめ言葉には慣れていないでしょう。特に夫婦や家族の間では、恥ずかしさが先に立ってしまいます。
本書は、「ほめる」事の大切さに気づかせてくれる大人向けの絵本です。
この物語はスペインで生まれました。人を愛する想いと、いたわる気持ちが自然なほめ言葉となって表現されています。
仲のいいおじいさんとおばあさんが主人公。「パーティに行こう」とおじいさんが誘っても、鏡に映る姿に自信がないおばあさんは、何かと理由をつけて断ります。その度におじいさんは「きみは太陽のようにきれいだよ」と愛情いっぱいにほめるのです。
「年老いることは醜い事ではない...。共に生きてきた事が美しいんだよ...。」おじいさんの気持ちに答え、最後にふたりは腕をとってパーティにでかけます。
朗読ボランティアが、高齢者の施設で本書を読んだところ、皆さんが目をキラキラ輝かせていたそうです。そのキラキラとした表情に、ボランティアや施設の職員の方が、逆に励まされたそうです。「ほめる」というのは、相手を幸せにするだけでなく、自分の気持ちも豊かにしてくれるのではないでしょうか。
ぜひ、介護や看護に関わる方々におすすめの一冊です。
看護ネット事務局