著:高橋祥友
出版社名:講談社
発行年日:2006年09月
価格:\1,470
ISBN:978-4-06-282408-8
元気がないし、やけに涙もろいし、食欲もない。
身体の不調を訴えているのに、病院では調べても異常がみつからない。
「痴呆」という言葉ですまされがちなお年寄りのこんな症状。実は「うつ」かもしれません。
同年代の訃報を聞いて寂しい思いをしたり、足腰や体の機能も弱まり不安になったり、退職や子供の独立等の社会的役割りを失う虚しさを感じたり。そうした寂しさや虚しさがきっかけとなって、うつ病を発症される方が多いそうです。
老化現象のひとつとして見落とされがちな高齢者のうつ病ですが、自殺率が非常に高いというデータも出ています。又、家族の負担も増えるので、介護をする人までもうつ病に陥る事もあり、深刻な問題となるケースも少なくないのです。
若い方と同様に、高齢者のうつ病も早期に発見できていれば2ヶ月程度の治療で治るとされています。まずは家族がこの病気を理解し、専門の病院にかかることが重要でしょう。
本書は、高齢者自殺増加の現実をふまえ、認知症との見分け方、高齢者ならではの治療法、家族の接し方、精神科への受診のさせ方までを詳しく解説しています。
ボケと決めつけず、少しでもこの病気を理解することが、患者さんを助けてあげる第一歩になるのではないでしょうか。
看護ネット事務局