たいせつなこと

作：マーガレット・ワイズ・ブラウン
絵：レナード・ワイズガード
訳：うちだ ややこ
出版社名：フレーベル館
発行年日：2001年09月
価格：\1,260
ISBN：978-4577022887

日々の生活の中、健康のこと、家族のことなどさまざまな問題にぶつかる時があります。そうした時、ふと肩の力を抜いて「明日も頑張ろう」という気持ちにさせてくれる絵本を紹介します。
本書は、1949年にアメリカで出版されて以来、たくさんの人に読まれ、傷ついた心を癒してきました。日本語への翻訳は、エッセイスト、歌手、女優として活躍している、うちだややこさんが担当し、目に映るものたちを新鮮な感性でとらえた文章を、見事に表現しています。

そらは　いつも　そこに　ある
まぎれもなく　あおくて　たかくて　くうきに　みちている
そして　ときおり　くもが　とおりすぎていく
は　いつも　そこに　ある　と　いうこと

スプーンにとってたいせつなのは...
ひなぎくにとってたいせつなのは...
あめにとってたいせつなのは...

あなたに　とって　たいせつなのは　あなたが　あなたで　あること

自然界や身の回りにあるものについて、それぞれに役割りはあるけれど、それぞれに本当に「たいせつなこと」は、そのもの自身だということを、優しく美しい絵と、丁寧できれいな言葉で語りかける絵本です。

辛いことや、悲しいこと、日々の忙しさで疲れ果ててしまった時、ちょっと立ち止まって本書を開いてみてください。そして考えてみてください。
あの人にとってたいせつなことは？　わたしにとってたいせつなことは？
一番たいせつなのは「あなたが　あなたで　あること」 。人はみんな、その人だからこそ、存在の意味があるのだと教えてくれるでしょう。
自分の命や存在の大切さに気付かせてくれる、とても素敵な一冊です。

看護ネット事務局