編集:がん研究会有明病院 / 国立がん研究センター中央病院 / 国立がん研究センター東病院
出版社名:金原出版
発行年日:2013年06月
価格:\2,520 (税込)
ISBN:978-4-307-20305-0
胃がん・肺がん・乳がんといった部位の「がん」は、耳にする機会も多く、よく知られています。
実際に、これまで『今月の本棚』でも、こうしたがんの書籍を数多く取り上げてきました。
しかし、がんという病気は体のあらゆるところにできる可能性があります。それぞれの種類によって、症状や検査、治療方法なども違ってきます。
「胆道がん」という名前を知っている方は、あまり多くないかもしれません。実は、日本では年間2万人もの方が発症しており、早期発見が難しく、有効な治療法が少ない「難治がん」のひとつです。
胆道とは、肝臓で作られた胆汁が十二指腸に至るまでの通り道のこと。「胆道がん」は、この部分にできるがんの総称で、場所によって、胆管がん・胆のうがんなどに分けられます。
治療が難しく生存率が低いためか、これまで「胆道がん」の情報は非常に少ないものでしたが、日本のがん診療の中心機関である3病院が病院間の垣根を越えて共同編集を行った本書が発行されました。編集代表の一人中央病院の奥坂拓志さんは、「患者さんがよりよく生きられるようにという思いを込めた」と語っています。
「胆道がん」の正しい情報を待っていた患者さんのために、24のQ&Aを使って、一般の方にも分かりやすい言葉で病気と治療を説明し、食事や生活、心のこと、サポート体制にいたるまで、きめ細かい内容が書かれています。
最新の情報をもとに、胆道がん患者さんやそのご家族が、いま知りたい知識について書かれた一冊です。
看護ネット事務局