著:上野 千鶴子・小笠原 文雄
出版社名:朝日新聞出版
発行年日:2013年2月
価格:\1,512(税込)
ISBN:9784022510587
タイトルをみると「孤独死」を連想される方も多いのではないでしょうか。
しかし、本書は、ベストセラー『おひとりさまの老後』の上野千鶴子さんが、日本在宅ホスピス協会会長、在宅緩和ケアで40年の蓄積を持つ小笠原文雄先生に、67の質問をなげかけ、介護が必要な状態になっても住み慣れた自宅で、適切な医療・看護・介護の訪問サービスを利用し、末期になったらそのままそこで死ぬためにはどうすればいいのか、という内容です。
1976年、日本人の死に場所が自宅から病院へと逆転してから、現在では当たり前のように病院や専門の施設で最期を過ごすようになりました。そうした流れの中で「最期まで家で暮らしたい」と願うことは我儘なことでしょうか。
満足し、納得して死ぬこと、だれにも看取られずひとりだったとしても、本人の希望が叶ったのであれば、その生き方、終焉は喜ばしいものであるといえるでしょう。
家族と一緒がいい、病院や施設の方がやはり安心できる、といった望みを持つ場合であっても、もう一度自分の本心を見つめなおしてみませんか。
「在宅ひとり死」は孤独死ではなく、「希望死・満足死・納得死」だと思います。「ひとりで死ねる。ひとりで死んだっていいんだよ」ということを日本のみなさまに知っていただければ幸いです。(本文より抜粋)
【目次】
はじめに
第1章 がんで死ぬのがいちばんですか
第2章 PPK(ピンピンコロリ)と逝けますか
第3章 老衰で死ぬのは幸せですか
第4章 認知症になっても、いつまで家で過ごせますか
第5章 延命装置をつけたまま家にいられますか
第6章看取りは家族の役割ですか
第7章 家族のいないわたしの看取りは誰に託しますか
第8章 お金はいくらあればよいですか
第9章 離れていても在宅医療を受けられますか
――IT機器を駆使した在宅緩和ケアはこうなる
第10章 送られる側、送る側の心がまえは?
巻末に上野・小笠原対談 あとがき
看護ネット事務局