著者:石巻赤十字病院, 由井りょう子
発行:小学館, 2016年3月
A6版/283頁/定価(本体600円+税)
ISBN:978-4-09-406276-2
2011年3月11日に起きた東日本大震災では、地震と津波による災害とそれに伴う福島第一原子力発電所による災害がとても大きかった。本書には、石巻赤十字病院と看護専門学校を中心に、震災当日と直後の状況や体験、災害時の病院として在り方が細かく記載されている。また、災害後に発生した感染症や内服薬を流されてしまった人々への対応、避難生活により起こるエコノミー症候群やメンタルケア等、どのように対応したかが具体的に報告されている。そして増補版である本書には5年後の状況が追加されている。そこでは「評価できること、反省すべきこと」や「得られたノウハウを消滅させないために」ということが記載されている。
こうした経験談を読むことができ、実際に私たちの身のまわりに起こりうるかもしれない、大雨や土砂災害、地震、噴火などの自然災害が発生した時、一人一人がどのように動くべきかの一端を知ることができる本である。
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