在宅ケアの不思議な力

2020.07.20
在宅ケアの不思議な力

著者:秋山正子
発行:医学書院,2010年2月
B6判/190頁/定価(本体1,400円+税)
ISBN:978-4-260-01047-4

2年に一度、顕著な功績のあった看護師等に贈られる世界最高の記章にフローレンス・ナイチンゲール記章があります。例年、ナイチンゲール女史の生誕の日である5月12日、赤十字国際委員会(スイス・ジュネーブ)から発表されます。2019年は、世界18の国と地域の29名が受章し、日本からは竹下 喜久子さん(69)、秋山 正子さん(68)が受章しました。このうち、今回ご紹介する図書『在宅ケアの不思議な力』の著者、秋山正子さんは「がん患者への訪問看護実践の経験から地域住民が誰でも、いつでも気軽に利用・相談できる環境整備、地域の保健活動の先駆性」が認められました。(日本赤十字社Webサイトhttp://www.jrc.or.jp/press/190513_005717.htmlより)

医療技術の進歩、超高齢化社会の現在、ご家族の"どなたか"を看ていらっしゃる方は少なくないのではないでしょうか?著者の秋山正子さんは、ご家族を亡くされたご経験から、大切な人が「どうしたら『健やかに暮らし、安らかに逝く』ことが実現できるのか」(P51)、「人生の最期も、看取りの心得のある誰かがそばについていられる仕組み」(P68)はどうしたら作れるのか、「旅立っていく人を、最期までいのちが輝くように支え続け」(P98)るにはどうしたらよいのか・・・を10年も前にまとめられています。

今でこそ「在宅医療・在宅ケア」といった言葉は新聞やニュースの中で日常的に見聞きする言葉となりました。私たちは一人で生きることも、逝くこともできません。ではどう生きて、どうやって逝くのか。家族や周りの人は大切な人を送り、どうしたら悲しみや苦しみを乗り越えて穏やかな日常に戻っていけるのか。一人で抱えて悩んでいらっしゃるあなた。今、元気な人も、そうでない方も、是非、手にとって読んでみてください。きっと「不思議な力」!! が湧いてくるはずです。

目次

  • 第1章 家庭で看取るがん患者-在宅ケアにかかわるきっかけ
  • 第2章 訪問のなかで考えること-いのちに寄り添うケアを
  • 第3章 あなたの思いを聞かせてください-喪の作業とグリーフケア
  • 第4章 まちをつくる-健やかに暮らし、安心して逝くために

看護コミュニティ

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