発見! 看護って?

2005.11.01
佐居 由美
  • 2005/11
  • 看護師:佐居 由美

18歳の春、私は聖路加看護大学に入学した。和歌山県から単身上京、大学から徒歩圏内の月島で一人暮らしをし、看護を学び始めた。来る日も来る日も「看護」について勉強した。私は保健師を志して本学に入学したものの、保健婦さんが一体何をする人か、その仕事内容がよくわかってなかった。そんな私は、毎日繰り広げられる「看護」の勉強に、正直途方にくれていた。保健婦になるには、どうやら看護の勉強をしなければいけないようであった。だが、入院した経験もなく、親戚に看護婦さんもいない私にとって、看護は未知の世界だった。看護っていったい何なのか、全然わからなかった。どだい、私に、白衣の天使のナースなんてなれっこない、と思っていた。でも、入学してしまったからには、やるしかない。けれど、看護っていったい何をすればいいんだろう???????、と悶々とする日々を送っていた。

そんなある日、教室で「看護学原理」という授業をうけていたら、先生が大きく黒板に、「安全」「安楽」と書き、「看護とは、患者さんに安全と安楽を提供することなのです!」とおっしゃった。私は、そのとき、これが看護かぁ!!と思った。私が、「看護」を発見した瞬間である。闇が晴れた気がした。その日からずっと、実習のときも、病院で働きはじめてからも、そして今も、常にその場における患者さんの安楽と安全を考えて、患者さんにケアを行っている。「安全」と「安楽」は、私の看護実践における礎であり指標である。
(この原稿は、2005年度聖路加看護大学第29回白楊祭パンフレット掲載の文章を一部改変したものです)

●研究ページ
・日本型遺伝看護
・日常生活援助のための看護技術

看護コミュニティ

ページ評価アンケート

今後の記事投稿・更新の参考にさせていただきたいので、ぜひこの記事へのあなたの評価を投票してください。クリックするだけで投票できます。

Q.この記事や情報は役にたちましたか?

Q.具体的に役立った点や役に立たなかった点についてご記入ください。

例:○○の意味がわからなかった、リンクが切れていた、○○について知りたかったなど※記入していただいた内容に対してこちらから返信はしておりません

最大250文字