そんな私がなぜ看護師をやっているのか

2012.04.20
木戸 芳史
  • 2012/04
  • 看護師:木戸 芳史

学生さんから「私って看護師に向いていますか?」とよく聞かれます。臨床実習中によくある光景なのですが、患者さんへのケアや、教員や臨床とのコミュニケーションが思うようにいかず、そんな自分が看護師として生きていけるのか不安になってしまうのでしょう。
教員である私は、何らかの気の利いたコメントやアドバイスをするべきなのかもしれませんが、残念ながら私に看護師適性のようなものを見抜く力はありませんし、何よりアドバイスに何の説得力もありません・・・
何しろ自分のことを「看護師に向いていない」と考えていた私が、今もこうして看護業界で仕事を続けているのですから。

私の学部生時代や臨床初期の頃をご存じの方はおわかりになると思いますが、何となく看護学専攻に入学してしまった私には、看護に対する情熱の欠片もなく、部活動に明け暮れ授業は真面目に受けず、ほとんどの科目は再試験、1留年してやっと卒業したような「非常に出来の悪い」学生でした。
これからの長い人生を看護師として生きるべきか否か、ずっと悶々と悩んでいた学生生活だった気がします。 臨床に出てからも、自分が「看護師に向いている」と思ったことは一度たりともありませんが、臨床で新人だった頃の"血迷っていた"私と、3~4年目あたりの私で気持ちに変化があったのだとしたら"意外と楽しくなってきた""やりがいを感じる"と思うようになったことかもしれません。

「好きこそものの上手なれ」とは良く言ったもので、仕事も趣味も"楽しみ"や"やりがい"が無いとなかなか続かないものです。だから、迷っている学生さんには適性についてコメントするのではなく"楽しみ"や"やりがい"を一緒に探すようにしています。どこにそれらを感じるかは人それぞれですが、モチベーションを上げるお手伝いをするのも教員の仕事かもしれません。看護師の仕事はもちろん大変ですけど"やりがいをもって、楽しめる"そんな看護師が増えたら良いなと願っています。

あなたにとって、仕事の"楽しみ""やりがい"は何ですか?

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