いろいろな小児慢性特定疾患

心臓病

子どもの心臓病でいちばん多いのは、先天性(生まれつき)のものです。お母さんのお腹の中で赤ちゃんの心臓ができるときに、何らかの原因で心臓の構造に異常ができると先天性の心臓病になります。 1000 人の赤ちゃんのうち、およそ8人の割合で生まれてきます。心臓には、右心房、左心房、右心室、左心室という 4 つの部屋と4つの弁、肺動脈と大動脈という2つの大きな血管があります。異常が起こる場所や異常の起こり方によって、さまざまな病気の種類があります。症状は、顔や唇が紫色になる(チアノーゼ)、体中の酸素が不足して意識がなくなる(無酸素発作)、息がはぁはぁきれる、脈が乱れる(不整脈)などがありますが、病気の種類や程度によって異なります。治療には、手術と薬の内服があります。手術は、生まれたばかりの時に行う場合、 また 成長や心臓の様子を見ながら行う場合があります。 1 回で終わる場合 が多いですが、 何回かに分けて行う場合もあります。

後天性の病気としては、川崎病があります。発熱、リンパ 節 の腫れ、発疹、手のひらや足の裏の腫れ、いちご舌などの症状は、一過性で治るものです。しかし、心臓に栄養を与えている血管(冠状動脈)の内部にこぶができることがあり、そうすると血液が流れにくくなり、心臓の筋肉のはたらきに影響がでてきます。